ブルーマウンテンは日本でだけ「最高」なコーヒー豆

コーヒー通をうならせる豆、ブルーマウンテン。その深い味わい、気品のある香り、官能的ともいえる風格は、多くのコーヒーファンをエクスタシーに誘い込みます。何といっても、ブルーマウンテン! これを上回る味のものなどあるはずがありません。日本では、他の豆の2倍から3倍で売られているのですから、世界的にも超有名なはずです。ブルーマウンテンを知らないのなら、コーヒーを飲む資格などないと言ってもいいほどではないでしょうか?

ところが、この豆はヨーロッパでは知る人はほとんどいないのです。高給な豆だといくら自慢したところで、まったく信用されないといっても過言ではありません。いったいどうなっているのでしょうか?



コーヒーは産地や輸出港の名前で銘柄分けされます

豆の分類は国によって異なり、日本では、産出国の名前か輸出港の名前で呼ばれることが多いです。ざっくりいえば、九州でとれたものも、北海道でとれたものも、横浜港から輸出すれば、「日本」か「横浜」という名前になるということです。九州の中に最高級品と下級品があっても、どちらも同じ名前になりますし、北海道のものの方が九州のものより美味しいとしても名前は同じです。

世界の半分を生産しているブラジルは、あちらこちらでとれた豆を、「ブラジル」とか「サントス」などの名前で日本に輸出しています。 日本の何倍も広いブラジルの各地でとれたものが、いっしょくたになって日本に入ってくるのです。名前だけではよい豆かどうかは分からなくなります。



ブルーマウンテンは日本でしか売られていない!?

ブルーマウンテンというコーヒー豆はジャマイカの山間部で作られた銘柄です。アラビカ種というコーヒー豆の8割を占めるごく一般的な種類です。ブルーマウンテンと同じものがケニアでも栽培されていますが、ケニア産のものはブルーマウンテンとは分類されません。

ジャマイカで生産されたコーヒー豆の9割は日本に輸出されています。したがって、ブルーマウンテンはほぼ日本でしか売られていないのです。「高級ブランド」という位置づけができて高く売れるために、ジャマイカにとっては「一番おいしい」輸出先ということになり、他の国に輸出する意味がないわけです。日本にしかないため、この銘柄が世界的に評価されることはありません。

ちなみに、アメリカでは産地別に銘柄を格付けして4段階に分けています。最上級品はコロンビア・マイルドと呼ばれるもので、コロンビア、ケニア、タンザニアなどの上級品が含まれます。次が、アザー・マイルドで、コロンビアマイルド以外で上質の物。3番目にはアンウォッシュト・アラビカン、4番目にはロブスタと続きます。

日本のブルーマウンテンと同じものは、アメリカでは2番目のアザー・マイルドに分類されます。つまり、中の上という扱いです。

ブルーマウンテンという銘柄だけでは必ずしも美味しい豆とは言えないのかも知れません。また、世界にはさらに美味しい豆があるのかも知れません。くれぐれも、ブランド名だけで味を判断しないで、実際に自分の舌で確認してください。


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